AOTSジャーナル21号
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「TPS道場」ワークショップ帰国後の報告会の出席者写真左よりエジプト同窓会Bahaa会長、FEI Adel Noureldin氏(General Coordinator for Branches)、立石専務理事山田製作所見学 NGCセミナー「ルーマニアTPS現場改善セミナー」が2023年4月にKKCで開催され、ルーマニアの電子機器製造・自動車部品製造・食肉加工・eコマース・経営コンサルティングといった企業や自治体から18名が参加しました。 ルーマニア同窓会は現地での団体名がThe KAIZEN Manager Club Associationで登記されており、カイゼンの普及が同窓会活動の大きな活動の柱となっています。約1週間のセミナーでは元トヨタ役員による講義、TPSの実践事例の見学できる企業の訪問等の後、「TPS道場」と銘打ったワークショップで幕を閉じました。 終了後のある日、ルーマニア同窓会のブラトゥ会長からKKCのコース担当者に帰国報告会に関するメールが届きました。帰国後間もない参加者が、セミナーで学んだトヨタ生産方式やベストプラクティスの応用方法について、同窓会のメンバーにシェアした様子が伝わってきました。セミナー内で同じグループワークのチームだったメンバーが職場活性化に関するワークショップを展開したところ、参加者から大きな反響があったようです。会長からは参加者の意見として「異なる組織からの参加者同士が、日本でベストプラクティスについて学べるというプログラムに関心が集まることは間違いないので、西ヨーロッパの企業経営者にもAOTSのプログラムに参加できる機会を提供しては」というお話をご紹介いただきました。 2023年5月、AOTSはFEI、AOTSエジプト同窓会と包括的な協力関係を構築すべく、三者覚書を締結しました。FEIは2022年設立100周年を迎えたエジプトの使用者団体で、今回の締結の目的は日・エジプトのビジネス交流と友好を促進することです。12月にFEIと協力して国際労働関係事業(使用者団体関係)の現地セミナーを予定しています。 また、FEIは製造業関連、サービス業関連の19の部会から構成されており、部会のうちの1つであるChamber of Engineering Industriesは約15,000社の会員企業を抱え、これまでにAOTS管理研修コースやオンライン研修にAOTSエジプト同窓会を経由し多くの参加者を推薦しています。締結後の同部会への訪問時には、事業継承に関する経営手法の研修の開設など、AOTSに対する新たな人材育成プログラムへの要望がありました。2023 AUTUMN No.21 AOTSは2011年度より、産業界の新しい多様な人材育成ニーズに応えるため、長年培ってきた国内外のネットワークと経験を活かし、公的資金によらない自主事業として新国際協力事業-New Global Cooperation(NGC)を実施してきました。 そのうちの1事業として、海外からの産業人材向けに日本で実施する管理研修型セミナーを、AOTS同窓会をはじめとする海外の関係団体からの要望に応じて企画・実施しています。その中から、AOTS同窓会主催による「補助事業の来日研修で学んだ内容を、もっと幅広い層に広げたい」という関係者の熱意が形になったセミナーと、帰国後の報告をご紹介します。レクサス桑名訪問10エジプト産業連盟(Federation of Egyptian Industry: FEI)、AOTSエジプト同窓会との三者覚書調印ルーマニアTPS現場改善セミナーAOTS同窓会の企画によるNGC訪日セミナー

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