・日本とアフリカにはまだ大きなギャップがあるため、文化や考え方など、相互理解を深めることが今後のために重要で、人材育成が有効である。日本に来て、特に地方で生活をすると多くの共通点を感じることができた。Damas氏参加セミナー(※部分)日本の優れた産業技術や生産・品質管理システム、管理手法等のセミナーをAOTSが企画・実施2022年度は他にもブルキナファソ、マリ、ガーナにて寄附講座を開設しました。2017年にABEイニシアティブ留学制度(JICA事業)により来日、立命館大学大学院経済学研究科にて修士課程修了。同制度参加者向けにAOTSが実施したセミナー「日本の伝統的経営観とファミリービジネス」参加。修了後、2020年に1年間滞在を延長して日本語を学び、帰国後は現在の勤務先に復職。・私自身はAOTSのセミナー(※)を受講し、非常に中身の濃い内容だったが、まだアフリカに適応するには難しいと感じたので、アフリカの文脈により合わせた内容だとさらに良いと思う。IT エンジニア育成等の教育サービスを提供している同社は、アフリカで唯一「ICT 立国」を掲げてきたルワンダにてIT エンジニア育成事業を開始し、2019 年に直営の現地スクールを立ち上げました。この事業モデルをさらに展開するにあたり、ルワンダと同じ英語圏のシエラレオネをターゲットの一つとし、AOTS 制度を活用して、同国の現地大学にて寄付講座を開設しました。参加者の声:「企業訪問で具体的な取り組みを見聞きできたことで、印象に残り深く理解ができた。日本企業の団結力やマネジメントの心などを学び、有意義なセミナーであった」・アフリカではハッカソンやビジネスプランコンペティション、コーディングブートキャンプなどが多く開催されており、我が社も現在、コーディングブートキャンプを開催している。こうした大会など様々な機会を提供し、才能の発掘に繋げていきたい。・アフリカとビジネスをするということは、我々日本人が英語圏でも活躍できるように変わらなければいけないということ。英語をもっと話し、英語で会話をすること、これが大切である。・日本企業はチャンスを待たずに、ぜひ自ら飛び込んできてほしい。ビジネスをするということは、会話し、知識を共有しながら、ビジネスニーズや人材育成ニーズを理解していくものである。アフリカ企業が日本企業とビジネスをするのは、まだハードルが高く、物理的な距離に加え精神的な距離、そして言語の問題もある。今後、文化的ギャップを縮めることで、ビジネスギャップも改善されるはずである。協力企業:人材育成・教育サービス関連企業対象大学:経営技術大学受講生数:講座56名、インターンシップ30名講座開設期間:10か月講義:日本における伝統的な経営観とファミリービジネス講義:掃除と経営 (5Sと人材育成)企業見学:200年企業経営(三重県食品製造メーカー)企業見学:TPSと現場見学 (愛知県自動車部品メーカー)発表:日本の伝統的経営観から学んだもの/修了式AOTS JOURNAL3午前第1日オリエンテーション・開講式講義:共創のマネジメント第2日企業見学:5Sと人材育成 (大田区の中小企業の部品メーカー)第3日企業見学:事業継承(三重県自動車部品メーカー)第4日講義:トヨタ生産システム(TPS)とその哲学第5日講義:アメーバ経営(全員参加型の経営とエンパワーメント)本セミナーは2017年度に自主事業として実施した事例ですが、2022年度は制度整備事業としてJICA連携のもと2023年2月下旬に実施しました。午後同社事例:寄附講座AI 開発の中核をなしている機械学習やディープラーニングを学ぶ講座を実施ABEイニシアティブ来日中の留学生を対象とした日本式経営セミナー「日本の伝統的経営観とファミリービジネス」(元ABEイニシアティブ研修員)野呂 浩良氏 /株式会社DIVE INTO CODE 代表取締役・ソフトウエア開発に必要な論理的思考や問題解決能力などの能力を生まれ持った人材は、人口当たり統計的に一定数いると考えている。アジア諸国では人材の獲得競争が激しくなっている一方、アフリカは若年層の人口が多く、日本のポテンシャル人材と■色無い人材が市場にあふれている。アフリカ市場の可能性は大きく、迅速な現地人材へのアプローチ、知識や経験の共有、市場開拓がとても重要である。Damas Euclide Noussi Metsakeu氏 /カメルーン経済・計画・地域開発省
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