AOTSジャーナル20号
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タイ工場と現地従業員の皆さん本社社屋栃木工場本  社:東京都大田区本  社:東京都大田区本  社:東京都大田区本  社:東京都大田区本  社:東京都大田区本  社:東京都大田区拠  点:栃木工場、タイ工場(チョンブリ)事業内容:主に自動車・産業エンジン用パイプ製品の設計     および切断・成形・曲げ・溶接加工等による     試作から量産までの一貫生産パワーポイントの動画再生機能といった機器も駆使した遠隔の指導も行い、各指導項目の課題について目標をほぼ達成できました。 また、派遣前には想定されなかった電気炉設備そのものの不具合を見つけ出し、ローカルリーダーとともに問題の洗い出しと設備メンテナンス上の新たな恒久対策を構築す江崎工業株式会社は、自動車エンジン用をはじめ多様な産業分野の顧客の要求に高い技術力で応えるパイプ加工の専門メーカーです。自動車分野では環境対応をはじめ、より高付加価値なモノづくりが求められており、その構成部材であるパイプへの要求も高度化・多様化しています。今回の事例では、そうした顧客ニーズに応えるべく海外拠点の技術力アップに向けて低炭素事業を利用した専門家派遣の事例をご紹介します。2023 SPRING No.208御社は今回ご紹介する専門家派遣の前にも、何度か当協会の制度を利用されていたそうですね。 弊社は2006年にタイに進出後、工場移転・拡大を機に新規受注獲得に向けてコスト競争力をつけるべく、人材育成に取り組みました。2018年に生産管理システム導入のための専門家派遣を利用したのが最初のAOTS制度の利用でした。 その後タイ法人の主力受注先の日系企業A社から自動車エンジン用パイプ部品の大口受注獲得に成功したため、連続・大量の溶着が可能となる電気炉設備を導入しました。この電気炉の本格稼働に備え、AOTSの来日研修、海外研修を活用して現地スタッフの人材育成を行い、電気炉工法による製造や管理技術の一定のレベル向上ができました。ただ、現地での安定的な生産体制構築や品質向上が必要なため、さらに実践的な内容の指導を長期で行うことにしました。初めて低炭素事業を利用した専門家派遣について、概略を教えてください。 前述の電気炉工程の技術指導のため、2021年1月から11か月間、以前タイ法人の工場長だった社員を専門家として派遣し、「電気炉製品の工程内不良率低減」「電気炉製品の不良廃却率低減」「サイクルタイム削減」の指導によるエネルギー削減目標を立てて、現地で実行しました。コロナ禍が収まらず在宅指導を強いられる時期もありましたが、スマホや高度なパイプ加工技術をタイ法人に広げ、       多様化する顧客ニーズに応えたい江崎工業株式会社

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