AOTSジャーナル14号(2019春号) 和文
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7No. 14 SPRING 2019研修センターでフィリピン人技術者からダクト加工の研修を受ける新規採用11名のミャンマー人社員。筆記用具、定規、メジャー、ペンチなどを会社側が個人個人に支給し、材料切断の訓練など基本技術を一から始める。創業82年の空調設備設計施工会社 事例2:東洋熱工業株式会社実施企業Modair Manila Co., Ltd., Inc.(フィリピン)1992年6月設立 従業員数 200人参加企業Modair Myanmar Engineering Co., Ltd.(ミャンマー)2013年8月設立 従業員数 90人実施形態第三国型専門家受入(フィリピンからミャンマーへ専門家を派遣)研修派遣 (ミャンマーからフィリピンへ研修生を派遣)受入回数:2回派遣回数:3回研修内容空調設備用ダクト加工技術と施工管理の研修機械設備と電気設備の設計施工の研修2013年8月、フィリピン現地法人の出資子会社としてミャンマー法人を設立。機械電気設備工事(自動車ショールームや即席めん工場)、ボイラー及びコンプレッサーの設置(清涼飲料水メーカー)、SEZ物流拠点の建設工事などを受注し実績をあげてきた。近年、ヤンゴン市内での都市開発プロジェクトに着工し、人員拡大、技術力向上が求められている。しかし、ミャンマー国内においては、比較的高度な技術を必要とする現場はもとより建築現場自体が少なかったこともあり、技術力の蓄積が不足している。出資元のフィリピン法人は、会社設立から25年が経過し、日本の技術を理解したエンジニアが多数育っている。フィリピン人エンジニアから英語で研修を受けることで言葉の問題を介さずに日本の技術を学ぶことができるのが第三国研修のメリットだ。本制度を利用し、延べ19名のミャンマー人社員の研修を行なった。同社は、ヤンゴン郊外のタンリンに、ダクトの加工工場兼研修センターを保有し、トレーニングを実施している。ダクトは体積が大きく、輸入すると高くなるため自社で加工し、現調化でお客様のニーズに対応する。またミャンマー人技術者をフィリピン現地法人へ派遣し、機械設備と電気設備の設計施工等を学ぶことで、特にクリーンルームや自動制御等、ミャンマーで今後必要となってくる先端技術の習得を図っていく。2. ミャンマー国鉄跡地の再開発プロジェクトを日系企業が受注獲得。 ヤンゴン市内中心街で大型プロジェクト、「ヨーマ・セントラル(旧称:ランドマークプロジェクト)」が着工され、事務所、コンドミニアム、ホテル、商業施設等で構成される複合施設が建設されます。この空調設備工事に参画することになった企業も、第三国研修を利用しています。金型製作から加工、組立、検査までの一貫生産を行う自動車用安全部品製造メーカー事例3:カツヤマファインテック株式会社実施企業Katsuyama Finetech(Thailand)Co., Ltd.(タイ)1995年7月設立 従業員数 500人参加企業PT. Katsuyama Finetech Indonesia(インドネシア)2012年11月設立 従業員数 77人実施形態第三国型専門家受入(タイからインドネシアへ専門家を派遣)研修派遣 (インドネシアからタイへ研修生を派遣)受入回数:11回派遣回数:14回研修内容自動車用シートベルト部品製造研修(金型、プレス、塗装、生産管理、QC)タイの製造拠点は1995年設立と操業の歴史は長い。アユタヤのロジャナ工業団地に立地する。2011年のタイ大洪水を経験し、工場内には当時の状況を忘れないよう今でも写真が掲げられている。当時の洪水復旧支援で、プレス金型修理に携わった日本人が現工場長を勤め、1995年採用のタイ拠点創立メンバーが現在はGMとなり(元AOTS研修生で日本語も堪能)経営の一画を担っている。現在、タイで製造する金型は日本の3倍の数を誇り、タイ工場で使う金型は100%内製化している。インドネシア工場は2014年操業開始。インドネシアでの部品調達の現地化ニーズは高く、インドネシアと同じ部品を製造しているタイ工場と同等レベルになれるようレベルアップを図るべく、タイより専門家を招聘した。AOTSの受入研修制度を使い、日本で研修した多くの元AOTSタイ人研修生の力がインドネシアへの技術指導で発揮されている。第三国研修を利用し、延べ94名のインドネシア人技術者を研修した。合計25回の研修でシートベルト製造に関わるプレスから塗装、組立、検査までの一連の工程や品質管理、生産管理などの管理技術を指導することができた。

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