AOTSジャーナル13号(2018秋号) 和文
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5No. 13 AUTUMN 2018株式会社フクダアンドパートナーズ日本側の申請企業(協力機関)はミャンマーで不動産・建築サービスを手がける中小企業です。ミャンマーでは日本の出資による工業団地やオフィスビルが建設されるなど日本企業の進出を後押しする施工・プロジェクトも増える中、建設に携わる現地施工会社やエンジニアリング会社などの日本との建築施工技術のレベルの差が浮き彫りになっています。同社では、建設に従事する技術者が工事進捗管理や施工安全管理、施工計画書や施工図の作成、適切な資材の選定方法といった必要な教育を受けていないことが、日本と比べて大きく遅れた技術の要因になっていると考えました。そこで「日本企業のエンジニアが豊富な経験と知識を現地技術提携先のエンジニアへ分かりやすく伝えることが、ミャンマーでの建築技術の向上に繋がる」と考え、現地エンジニアの技術レベル向上を目指す研修を企画しました。7日間の研修では、電気設備・給排水衛生設備・空調換気設備の工事手法のポイントを教育した他、実際のサービスアパートや工業団地内の倉庫建築工事の視察を行い、最後に講義で知識を補完する内容となりました。企業側からは「ミャンマー人の向学意識は高く、日本の技術を学びたいという意欲をもつ技術者が多い」との感想が寄せられました。この研修によって伝えられた技術が同社にてマネジメントを行う施設の「品質確保」に、さらには同社が顧客へ提供するサービス品質の向上につながることが期待されます。講義風景参加者より講師へのお礼の品贈呈(ミャンマーの習慣です)現場訪問海外研修(案件募集型)ウェブサイトはこちらODA対象国向け∠ https://www.aots.jp/jp/ikusei/overseas/type_kobo.html技術協力活用型・新興国市場開拓事業(研修・専門家派遣事業)全世界対象の省エネ・CO2排出量削減分野向け(低炭素事業)はこちら∠ https://www.aots.jp/jp/teitanso/overseas/type_kobo.html低炭素技術輸出促進人材育成支援事業事例ご紹介

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