AOTSジャーナル13号(2018秋号) 和文
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3No. 13 AUTUMN 2018による教育を受けた新人(子芋)が、新たに新人(孫芋)を教育するという方法でどんどん人を育てていきます。親芋は日本で集中的に研修を行ってから、海外現地で実践しますが、その後に日本人指導者が現地へ出張して不足部分を補い、また親芋自身も実践してみて不足する技術を学びに日本へ再度研修に行くことでブラッシュアップをしています。現在は中国とインドネシアではこのサイクルはもう2 巡目になっています。 次に生活指導員である管理部の馬さんに話を伺います。馬さんは中国出身で今年同社に入社されました。母国語の中国語に加え、日本語、英語が堪能であり、今後の同社の海外展開の中核として活躍が期待されています。 ① 異文化の中で研修をしている研修生に対して  アドバイスをお願いします。9年前に留学生として来日してから、中国と日本は地理上では隣同士であるにも関わらず、文化面では差異があることをしみじみ感じてきました。そして「郷に入れば郷に従え」と、少しずつ模索しながら、生活してきました。異文化においては、異なる物、意見、考え方などに対して、抵抗するのでも、簡単に受け入れるのでもなく、まずは「相手の立場」になってその理由や原因について考えてもらいたいです。大事なことは是正の判断を下すことではなく、自分がどのような姿勢で接するかだ、と私は思うからです。そして、困ったことがあれば、是非是非会社の人や友達に相談してみてほしいです。 ② 馬さん自身の今後の抱負を聞かせてください。会社の新鮮な血液として、まず任された業務をマスターし、これから更に進化する「グローバル世界」と「会社」の“アダプター”のような存在になりたいです。 最後に現在実地研修中の研修生2名に現在の研修について及び帰国後の抱負に関して一言コメントをいただきます。ロハン ガジビーエーさん会社の先輩方は、技術について理論的な観点と実践的観点からわかりやすく教えてくださいます。エムエス製作所は時間を守ることや、清掃をとても大事にされているのですが、そのことがとても勉強になっています。また、改善活動もしているのですが、インドではないことですし、考え方が変わりました。この研修のおかげで、私たちはすごく成長することができていると感じております。インドに戻ってからもエムエス製作所で学んだ技術や、仕事、文化をインド人の皆に教え、インドMSが発展するように頑張ります。クンダン カイラス バーガトさん研修や成長と言えば一番大事なことは「訓育」です。エムエス製作所で研修させていただいていて、技術の勉強をする以前に、時間を守ること、掃除すること、仕事の前準備をすること、仕事の締め切りを守ること、などの大切さも学びました。このような研修をさせていただいて本当に満足しておりますし、インドへ帰ってから、日本で教えていただいたことを後輩にしっかり教えられるようにしたいです。エムエス製作所に感謝します。 本日はご協力ありがとうございました。馬さんの指導による座学の風景左から迫田副社長、ロハンさん、クンダンさん本ページに紹介のある国庫補助事業「受入研修」「専門家派遣」のウェブサイトはこちらです。ODA対象国向け 技術協力活用型・新興国市場開拓事業(研修・専門家派遣事業)受入研修制度 ∠ https://www.aots.jp/jp/ikusei/technical/index.html専門家派遣制度 ∠ https://www.aots.jp/jp/ikusei/edp/index.html全世界対象の省エネ・CO2排出量削減分野向け (低炭素技術輸出促進人材育成支援事業)受入研修制度 ∠ https://www.aots.jp/jp/teitanso/training/index.html専門家派遣制度 ∠ https://www.aots.jp/jp/teitanso/edp/index.html

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