AOTSジャーナル13号(2018秋号) 和文
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15No. 13 AUTUMN 20182017年11月、ペルー同窓会主催による5S大会がペルー日系人協会講堂にて開催されました。AOTSののラテンアメリカの同窓会では地元団体との協力により日本式の5Sを企業や社会に活かす5S大会が広く行われており、本大会はペルー日系人協会の第45回カルチュラルウイークの一環として実施されました。今回の大会ではWNFプログラムを利用して、AOTSの同窓会の5S推進活動の先駆者のひとつであるインド・チェンナイ同窓会よりパラニアッパン氏を専門家として派遣しました。インド企業での5S導入にあたり直面した課題等の体験談を聞いた参加者からは、5S導入を経た企業の従業員の行動変容についてもっと聞きたい、他地域の同窓会での5Sの取り組みをぜひ参考にしたい、との熱心な声が聞かれました。また、5S大会の後にもパラニアッパン氏は前年の5S大会優勝企業を含む地元の2企業を訪問し、従業員に向けた5Sの講義を行いました。は日本のNPO団体の協力のもと、学校や自治体への5S普及活動をすすめています。2011年より9回に渡る取り組みは年々その輪を広げ1,500名を超えるボランティアが参加し、また19のテレビ局で紹介されるなどマスコミからの注目も集めています。発表では「職場での5Sが組織の向上につながるのと同様に、公共空間の5Sが参加者に与える気づきは市民、自治体、企業にとってよい結果をもたらす」「清掃活動は達成度が目に見えるので、結果としてもっとコミュニティに積極的に関わりたいというプラスの思考につながる」といった点が強調されていました。6月7日、8日にはアルバユリアにてルーマニア同窓会ならびに関係団体カイゼン・インスティチュート主催の国際会議「社会発展を導く強力な推進力としてのカイゼン」が開催されました。この会議へのチェコ、マケドニア、トルコからの参加者の参加費の一部はWNF基金により補助されています。参加者は日本を含む関係団体の公共5Sの取り組みについて知識を深めたほか、8日には公共5Sに取り組んでいる地元の学校にて学生と共に1時間の清掃活動に参加しました。 インド・チェンナイ専門家を招いてのペルー5S大会(右より)ペルー同窓会会長、パラニアッパン氏会場風景清掃活動の様子~同窓会交流基金(WNF基金)によるWNFプログラム~WNF(World Network of Friendship)プログラムは、AOTS同窓会・役職員および一般からの寄付を財源としたWNF基金により運営されています。WNFプログラムではAOTS 同窓会同士が研修生および専門家を相互に派遣し、自律的に技術移転を行う南々協力事業を実施しています。海外専門家および海外研修生の招聘には、WNF基金から一定の滞在費が補助されます。

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