AOTSジャーナル13号(2018秋号) 和文
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JOURNAL122010年代、モザンビーク北部で発見された巨大天然ガス田『ロブマ海底鉱区』の開発が始まり、モザンビーク政府は予てよりこのガスの利用手段として①LNG、②Gas-to-Liquid(GTL)、③肥料、④発電プロジェクトの開発を検討していました。このような中で丸紅株式会社は2010年に事業協力覚書をモザンビーク石油炭化水素公社(ENH)等と締結し、現地産業化に資するメタノール事業を推進することになりました。丸紅(株)とENHは現在共同してメタノール事業の調査・検討を行っており、丸紅(株)は製品・案件に対する現地側の理解を深めるためMETIの貿易投資促進事業(AOTS受託、2013年実施)を活用して、現地関係者招聘・インターン派遣にて啓蒙活動を実施してきましたが、この度、ENHから改めて現地人材育成への協力要請があり、AOTSが丸紅(株)及びENHと連携して現地人材育成を進めていくことになりました。AOTSは2018年度内のENHからの研修生招聘を目指す目的から、丸紅(株)の依頼により、同社及びENH社との間で人材育成に関する覚書を締結し、ヨハネスブルグで開催された「日本・アフリカ官民経済フォーラム」における各社のMOU手交式にAOTSとして登壇し、世耕経済産業相、南アフリカ貿易産業相の臨席の元、丸紅(株)及びENH代表との間で手交しました。本件はAOTSが自主事業として日本企業の資源・インフラ開発に資する現地人材育成を手がけるもので、今後も日系企業の進出が期待されるアフリカ等の新興国において同様の取組を進めて行きたいと考えています。MOU手交式にて。世耕経産相、デービス南アフリカ貿易産業相、丸紅山添副会長、ENHムニェケテ副社長等と。前列最左はAOTS鈴木グローバル事業部長 NEWS人材育成の広がりに向けてAOTSは、半世紀以上に亘り、人材育成のノウハウ・経験と世界に広がる人的ネットワークを培ってまいりました。近年では国内外のさまざまな企業・機関からAOTSの人材育成への評価や期待の声をいただき、多様化するニーズにお応えするための連携・協力の輪はますます広がっています。今号ではモザンビークの人材育成に向けた事業協力の覚書締結のご報告、また台湾の団体との覚書締結を受けて行われた海外研修の模様をお届けします。2018年3月、AOTSでは「環境経営とCSR/CSV経営」をテーマにした協会企画型海外研修(低炭素技術輸出促進人材育成支援事業)を台湾にて開催しました。AOTSで長年同分野の管理研修指導実績のある鈴木 和男 先生(株式会社 KAZコンサルティング)に講義をお願いし、台北、台南、台中の3都市合計で約120名の参加者がありました。今回の研修のカウンターパートである台湾国際工商経営研究社連合会(IMC)は日米両国の優れた企業管理ノウハウの吸収と実践を目的に1961年に設立された経営者団体です。台湾全土に13の支社・約2,000名の会員を擁し、製造業やサービス業を中心に経営管理手法の普及・研鑽に関する支援を行っています。AOTSとIMCは2017年11月に産業人材育成台湾で初めてのAOTS海外研修 3都市で開催 ̶台湾の経営者団体(IMC)との協力̶モザンビーク石油炭化水素公社(ENH)の現地人材育成に関する丸紅(株)及びENHとの 3者間協力覚書手交 ̶「日本・アフリカ官民経済フォーラム」(南アフリカ・ヨハネスブルグ)にて̶案件実現に向けて事業調査・検討中現在キャパビル協力研修生派遣渡航費等支払い研修業務委託(契約)委託費支払い人材育成に関する3者間MOUAOTSENH丸紅

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