HIDAジャーナル7号(和文)
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No.7 AUTUMN 2015 5超臨界圧発電システムは、従来方式のシステムと比べ、どの程度CO2排出量を削減できるのでしょうか?高効率の超臨界圧発電システムを導入することにより1年間に削減されるCO2排出量は、660MW機では45万トン、800MW機では54万トンとなります(表2ご参照)。つまり、従来方式の亜臨界圧発電システムと比べ、約12%のCO2排出量の削減を見込むことができます。こうしたことから分かるように、超臨界圧発電システムの推進は、石炭火力の発電効率を高め、CO2排出量、石炭使用量、並びに燃料コストを削減できる、低炭素化に非常に有効な対策なのです。インド電力市場で最大単機容量である800MW級超臨界方式蒸気タービン発電機で、トップシェアを誇る秘訣は何でしょうか?これまでの受注実績により当社の機器の高い性能及び信頼性の実績が評価されていることに加え、東芝JSW社設立により販売・エンジニアリング・設計・調達・製造・建設・サービスの一貫体制を構築できたことが、受注獲得の強みになっていると言えます。今後は、東芝JSW社が初めて受注したクドゥギ、メジャ、ダリパリの発電所が2016年以降に順次運転を開始し、同社の実績が評価されることになります。この実績をもとに、日本の技術指導による「インド製」品質を維持し、信頼性を確保することが、将来の受注獲得につながると考えており、製造技術だけでなくエンジニアリング力を支える現地人材の育成が必要不可欠です。HIDAを利用した人材育成の位置付けが変わってきているのですね? はい。新工場立ち上げの製造技術を学ぶ研修から、総合エンジニアリング力を養成する研修に変わってきました。2009年から2012年までの間には、HIDA(当時のAOTS)の制度を利用し、日本語と製造技術の習得を主目的として、東芝JSW社チェンナイ工場よりライン長候補の技術者を当社京浜事業所に受入れました。その後の同社による初の「インド製」の実現には、彼らも貢献しています。2014年には、同社グルガオン事務所よりエンジニアリング担当の技術者を招聘して研修を行ってみたところ、仕事の進め方や技術習得に伴う理解力の向上により、相互のコミュニケーションが取りやすくなることが分かりました。当社の仕事のやり方を覚え、製品を深く理解し、生産管理やベンダー管理等の管理技術を習得してもらうことは、今後東芝グループがインドを含む海外でエンジニアリング活動を推進するにあたり大きな意味があります。研修生の皆さんには、エンジニアリングに関する総合的な知識を日本で学んで、帰国後はプロジェクトの受注から納品までお客様の期待に応えていけるよう、ぜひ現地で活躍してもらいたいですね。日本のインフラ技術輸出の促進と同時に、日本の優れた技術で世界の環境負荷低減に貢献する取り組みがよく分かりました。本日はどうもありがとうございました。京浜事業所の指導者と研修生の皆さん(タービンの前で)東芝JSW社 CO2排出量***発電タイプ660MW機(1基)800MW機(1基)①亜臨界圧360万トン436万トン②超臨界圧315万トン382万トン②-①▲45万トン▲54万トン表2 東芝製石炭火力発電の発電タイプ別CO2排出量*** 発電機1基当たり1年間に消費する石炭(一般的な瀝青炭の場合)から排出されるCO2排出量❶アンパラ火力発電所ニューデリー●●ハイデラバード❷ムンドラ発電所❸クドゥギ超臨界石炭火力発電所★東芝JSW社 チェンナイ工場東芝JSW社★グルガオン事務所 ❹❺ダリパリ超臨界石炭火力発電所★TPSC(India)★拠点●納品先メジャ超臨界石炭火力発電所図1 インド国内における3拠点と納品先低炭素技術輸出促進人材育成支援事業

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