HIDAジャーナル6号(和文)
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HIDA JOURNAL8 大賞選考委員東京工業大学名誉教授(大賞選考委員長) 牟田博光 氏内閣総理大臣夫人 安倍昭恵 氏政策研究大学院大学教授 大野 泉 氏経済産業省貿易経済協力局技術協力課長 後藤雄三 氏安倍昭恵委員「日本と海外がお互いに良いところを取り入れ、良い世界、平和づくりを」日本の研修制度が広く海外に行き渡り、評価いただいていることを日本人の一人として大変うれしく思います。日本の良さを日本人自身がもう一度改めて考え直し、これからも海外の皆様方に良いところはどんどん取り入れていただきたいです。日本はどの国とも対等な関係で、日本が教えてあげるだけではなく、どの国からも教わることがたくさんあると考えています。相互に協力し合いながら本当に良い地域、良い世界、平和を作っていくことができたらいいと思います。大野泉委員「日本人の行動に価値を見出し、自らの創造性を加えて実践されていることに刺激」難しい選考でしたが、受賞理由はそれぞれあります。ブラジルのパウロさんは、金型の業界団体を設立され、それが結果的に日本企業のブラジル進出の大きな受け皿になるという波及効果が重要だと感じます。サラットさんは紛争直後のスリランカで国づくりの基礎を作られ、そのモデルが今後様々な形で再現されそうである点に感銘を受けました。インドのタルンさんの発表では小さかった企業が日本企業と一緒に成長していく過程で、技術のみならず日本で学んだ信頼関係という考え方も大切にし、実践された点に共感をおぼえました。ブルガリアのタチアナさんは市場経済化で価値観が大きく動く環境でHIDAでの学びを受けて人材育成という視点から広く社会に貢献されていることに感銘を受けました。日本で私たちが自然に考えて行動していることが非常に価値あるということ、皆様がその価値を私たち以上に発揮して創造性を持って実践されていらっしゃることに大きな刺激を受けました。お互いの交流があってこそ、良いものをお互いに共創できると思いました。牟田博光委員長「HIDAの研修と発表者の努力の相乗効果が成功の秘訣」10名の方の発表の共通点は、夢を持ち頑張ってこられた中でHIDAの研修と巡り合ったこと、研修で自分が求めていたものに対するヒントを得て帰国後更に努力され、今日の成功につながっていることです。皆様方のそれぞれの努力とHIDAの研修がうまくマッチしてその相乗効果としてそれぞれの個人、会社、あるいはグループや地域の発展につながってきたことを大変うれしく思います。HIDA、日本政府には人材育成の努力を続けていただきたいですが、基礎にあるのは一人ひとりの夢、諦めない思いであることを感じました。後藤雄三委員(閉会ご挨拶)「55年間で培った絆を活かし、今後は一緒に価値創造、課題解決の取り組みを」日本で学んだことを活用し、業界団体設立や書籍に著し広げていく取り組み、社会的な課題の解決にまで繋げた事例が紹介されました。HIDAの取り組みが世界に広がっていることを実感いたしました。55年に及ぶ様々な事業で培った日本と皆様との絆、ネットワークを大事にしながら今度は一緒に新しいビジネス、価値を創造していく、或いはこれまで解決できなかった課題を一緒に解決していくというような取り組みを進めていきたいと思いますし、日本政府としても後押ししていきたいと思います。本日をきっかけとして更に皆様との絆が強まるようにお祈り申し上げます。 大賞選考委員からのコメント前ページで受賞事例をご紹介しましたが、どの発表者が受賞しても不思議はないほど各発表の内容は素晴らしいものでした。成功事例大会の総括として大賞選考委員の講評の一部を抜粋し掲載します。これまでご紹介した大賞受賞者以外にも、応募の中には素晴らしい成果事例が数多くありました。幾つかのタイプに分けてご紹介いたします。 そのほかの成功事例紹介成功事例応募者を代表して スピーチするバングラデシュ、ダッカ同窓会顧問のモアゼム・フセイン氏

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