HIDAジャーナル5号(和文)
18/28

HIDA JOURNAL16 新国際協力事業紹介  タイファミリービジネスマネジメントコース 概要紹介HIDAは国内外の産業界の多様な人材育成ニーズに応えるため、長年培ってきた国内外のネットワークと経験を活かし、公的資金によらない自主事業(新国際協力事業(New Global Cooperation 略称NGC))を実施しています。その自主事業の一環として、2014年7月28日から5日間の日程で、HIDA関西研修センターにて、「タイファミリービジネスマネジメントコース(X523)」を実施しました。タイでは華僑系をはじめ財閥から中小まで様々な規模でファミリービジネス(同族経営、以下FB)形態の企業が多く、とりわけ中小企業では、日本同様に後継者問題や長期安定経営という点で課題を抱える企業が多く存在します。また、それらの企業を顧客として取り引きしている金融機関等でも事業承継セミナーが催されるなど、FBが最近クローズアップされています。そうした中、タイの同窓会から、世界的にも珍しく長寿企業が極めて多い日本*のFBの例に学び、今後の自社経営の一助としたいという要望があり、当セミナーが企画されました。受講者はFBを営む企業経営者とその後継者の層で24名が参加しました。企業規模は300名程度までの中小企業が半数以上でしたが、財閥系の大企業からの参加もありました。セミナーの主なトピックは以下の4点です。① 日本の老舗企業における事業承継 (承継時における問題の有無、その克服方法)② 業態転換(承継に際しビジネスの領域を変えたケース等)③ FB企業における人材育成④ 中小企業の経営戦略、マーケティングこれらを紹介することにより、受講者の属している企業が現在抱えている(あるいは近い将来抱えるであろう)問題に対する解決の糸口を見つけてもらうことを目標としました。タイのFBにおいて家族経営が3世代続くことは非常に稀であり、事業承継は大きな問題です。そこで、講義や企業訪問を通して以下の実例を学び、自社に応用できるよう企画・実施しました。1)過去に直面した事業承継問題とその克服事例  ・跡継ぎをどう決定し、育てているか  ・事業を継続していく上での創業家の関わり方2) ファミリービジネスの強みを活かして企業を長期存続させるための手法講師陣には、帝塚山大学専任講師でファミリービジネス学会理事の曽根秀一先生と、大阪産業創造館チーフプロデュー株式会社千鳥屋宗家にて原田様より説明を受ける受講者タイファミリービジネスマネジメントコース日程表 敬称略日付午前(9:30-12:30)午後(13:30-16:30)7/28(月)オリエンテーション、開講式 日本におけるファミリービジネス ファミリービジネスの現状 ファミリービジネスが直面する問題 企業理念とその継承帝塚山大学 専任講師 曽根秀一ファミリービジネス発展のための手法~日本のファミリービジネスから学ぶ~ 事業継承 企業変革 ファミリービジネスによる地域活性化大阪産業創造館 チーフプロデューサー 山野千枝7/29(火)中小企業における企業戦略~ファミリービジネスを中心に~帝塚山大学 専任講師 曽根秀一中小企業におけるマーケティング~ファミリービジネスを中心に~帝塚山大学 専任講師 曽根秀一7/30(水)企業見学株式会社千鳥屋宗家企業見学沢の鶴株式会社7/31(木)企業見学山岡金属工業株式会社企業見学西山旅館8/1(金)文化体験京都訪問(清水寺、銀閣寺と哲学の道、金閣寺)修了式

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です