HIDAジャーナル5号(和文)
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HIDA JOURNAL10 グローバルに活躍する若手日本人の育成 国際即戦力育成インターンシップ事業の紹介HIDAは、経済産業省より委託を受け、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)と共同で2012年度より国際即戦力育成インターンシップ事業*を実施しています。HIDAでは各国に広がるHIDA/AOTS同窓会の協力を得ながらインターンの受入機関の選定や、インターンと受入機関のマッチング、派遣に伴う手続き、派遣前に日本で行う事前研修といった部分を主に担当しています。当事業も3年目を迎え、インターンシップの経験者は受入機関での体験をもとにそれぞれ日本企業の職場等で活躍されています。日本の若手社員をグローバルに活躍できる人材として育て上げることは、海外進出が当たり前の時代にあって企業が共通に抱える課題です。当事業を利用することで、企業単独では実施しづらい海外へのインターンシップに若手社員を参加させることができます。今回は、当事業をより具体的に理解いただけるよう、実際に社会人インターンとして参加された方にお話を伺いました。 * 当事業では即戦力として活躍できるグローバルな日本の若手人材育成のため、日本の学生、若手の社会人に対し、開発途上国の政府系機関、現地企業等での実務的な就労体験(インターンシップ)の機会を提供。2012年度は86名がアジアを中心に11か国56の受入機関に派遣され、2013年度は152名が17か国118の受入機関でインターンシップを体験。2013年度インターンシップの成果は協会のHPに成果事例報告として掲載。URL: http://intern.hidajapan.or.jp/career/images/pdf/intern_case2013.pdfインターンシップ概要インターン : 荒井かず葉さん(所属する株式会社IHIからの推薦で派遣)受入機関 : PT. Adaro Power(インドネシア第二位の石炭会社グループ・発電事業部門 2012年度よりインターンを受入)派遣期間 : 2013年9月18日~2014年2月28日(5.5か月)目的 : ①インドネシアIPP(Independent Power Producer)案件についてローカル企業の観点から調査・分析    ②所属企業と派遣先企業とのつながりづくり    ③新興国インフラビジネスに携わる人材としての成長荒井さんがインターンシップを終えて帰国されてからまだ数か月ですが、今回の成果をどのように感じられていますか?私は営業部に所属しておりますが、PT. Adaro Powerの一員として行動したことで、これまでは発電設備を売る側の視点しか持ち合わせていなかったことに改めて気づかされました。例えばPT. Adaro Powerは石炭会社を母体とする企業ですので、「石炭をどう活かすか」ということが最優先事項であり、石炭を活かすための幾つかの選択肢のうちの一つが発電事業なのです。そういった考え方を知ることができたのが大変参考になりました。顧客側の考えを深く知ることで、今後はより説得力のある営業活動を展開することができると感じています。目的に掲げられていた人脈づくりについて、成果はありましたか?新しい案件など、自分だけでは判断がつかないときに気軽に相談したり意見を聞いたりできる人が増えました。また、インターンシップ中はできるだけ機会を見つけて会社の人と一緒に食事をしたりスポーツをしたりして、仕事上だけでなく日常生活でも仲良くなれるよう意識しました。その結果、わからないことがあってもすぐ相談にのってもらえるようになりました。積極的に現地の方と接し、人脈作りを意識されていたのですね。仲良くなるには言葉が大切ですが、語学の面で苦労されたことはありますか?PT. Adaro Power内では英語が普通に通じましたが、地方の炭鉱や発電所を訪問した際などに英語が使えないことがあ炭鉱での研修の様子

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