HIDA JOURNAL 2014 SPRING No.4
6/28

4 HIDA JOURNAL海外の現地従業員を日本の工場へ受け入れて研修をすることは初めてだと伺いました。なぜ、日本での研修が必要とお考えになったのでしょうか?日本の工場へ受け入れて研修する意味は、メイドーという会社のカラーを知ってもらうためには、日本に来て実際に見ないと理解できないからです。我々は、「現場」「現物」「現実」の3現主義を大切にしており、メイドーの仲間と共にモノづくりをする経験が大事であると考えています。海外マーケットのお客様に、インドネシア工場でのものづくりが、「日本企業のメイドーと同レベルの品質を保証してくれるね。」と言ってもらえるようになるためには、「メイドーのものづくり」を実際に見ないと伝わらないからです。過去の海外事業展開では、現地の従業員を日本に呼んで研修をするという方法はとってきませんでした。工場立ち上げのために、海外の現地従業員を日本の工場内で研修するケースは今回のインドネシアが初めてです。そのために、2012年度に初めてHIDAの研修制度を利用することになりました。まず、2012年度には、第1陣となる7名を日本へ招へいし、本社工場で約5ヵ月間研修しました。この7名はすでに帰国しており、インドネシアで生産準備に取り組んでいます。2013年度には、第2陣の4名が、5ヵ月間の研修予定で9月から来日しており、現在、工場内で研修中です。さらに、第3陣となる4名も12月に来日が決まっております。2012年度から2013年度にかけて、計15名のチームリーダーを育成する計画です。なぜ、HIDAの研修制度を利用することにされたのでしょうか?当時、現地の従業員を日本へ招聘して研修する制度を探していました。色々と情報収集する中でHIDAの名前を知りました。また、インドネシアで現地従業員を募集する際に利用した人材紹介会社からもHIDAの名前を聞きました。技能実習制度に関係する様々な団体なども検討しましたが、結局、今回の研修趣旨に一番合ったHIDAを利用することになりました。決めるにあたっては、担当者が各方面に色々とヒヤリングしました。決め手は、HIDAの評判が良かったからです。具体的には、「来日中も帰国後も、研修生と企業が良好な関係を保っているケースが多い。」と言う声を多く聞きました。インドネシアの現地従業員を日本へ呼んで研修する目的は、メイドーの経営理念やものづくりを理解し、それを現場のワーカーに良く伝えながら指導ができる人材を育成することです。このような中核となる現地の人材をつくることによって、インドネシアに赴任している日本人駐在者はマネジメントに集中できるようになるわけです。従って、研修終了後、帰国した研修生達の意識や行動が大きく変化し、日本人や日本社会をよく知り、日本のものづくりを理解して現地企業で活躍している人材を多く輩出しているHIDAの制度を利用することを決めました。日本での研修に期待が持てますね。デミング賞にチャレンジすることで、日本国内工場では、高い目標に向かって全社員で継続的改善に取り組む風土が根付いています。TQM活動を通して培った「メイドーのものづくり」を海外工場へも水平展開する必要があります。日本のメイドーの工場の具現化をインドネシア人の力で実現させていくことが目標です。しかし、言葉の壁もあるので、どのように指導していくかが課題です。現在、HIDAの制度を利用してインドネシアの従業員を研修しているところですが、彼らはHIDAで日本語も勉強しています。「百聞は一見にしかず」と言いますので、相応の成果をあげてくれるのではないかと期待しています。――本日はどうもありがとうございました。インドネシア人研修生。 2013年9月から2014年2月までの約5ヵ月間、日本で研修する。ベテラン指導員のみなさん。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です