HIDA JOURNAL 2014 SPRING No.4
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18 HIDA JOURNAL同窓会交流基金(WNF基金)によるWNFプログラムWNF(World Network of Friendship)プログラムは、AOTS同窓会、HIDA役職員および一般からの寄付を財源としたWNF基金により運営されています。WNFプログラムではAOTS 同窓会同士が研修生および専門家を相互に派遣し、自律的に技術移転を行う南々協力事業を実施しています。海外専門家および海外研修生の招聘には、WNF基金から一定の滞在費が補助されます。2013年度のWNFプログラムは、合計11の同窓会により18プログラムが計画されています。このうち、ネパール同窓会の主催で行われた「インテリアデザインプログラム」と、バングラデシュのAOTSチッタゴン同窓会主催で行われた「Young Leadership Workshop」についてご紹介します。なお、WNF基金とWNFプログラムの詳細については、HIDAホームページでもご紹介しています。http://www.hidajapan.or.jp/jp/network/alumni/wnf.htmlネパールにてインテリアデザインプログラムを開催ネパール同窓会主催のインテリアデザインプログラムは、2013年7月22日から26日の5日間にわたり、ネパール・カトマンズにて行われました。当プログラムはネパール同窓会およびバングラデシュ ダッカ同窓会の協力により、バングラデシュ人専門家をネパールに派遣して実現したものです。参加者は地元インテリア業界に属する21人の若手技術者でした。プログラムは、インテリアデザインの質の向上を目的に、具体例を通じて住居やオフィスのデザインの基本、色遣いやツール、技巧の適切な選定などインテリアの包括的な知識を習得できるように工夫されていました。実は、同じタイトルのプログラムが、昨年度にはバングラデッシュのダッカにてネパール人研修生2名を招いて実施されました。その時の講師が、今回はネパールに赴くことにより、より多くの参加者を指導することができ、また昨年のバングラデシュでのネパール人研修参加者がアシスタントとして研修に立ち会うなど、過去の参加者のフォローアップにもなり、ング業務を軌道に乗せているAOTSメキシコ同窓会などの活動が特徴的です。また、会議では、各同窓会の活動報告の他、メキシコ人元研修生による4社の改善活動事例が紹介されました。そのうち自動車部品製造企業の元研修生は、帰国後に全社的改善活動の計画から着手し、対策すべきムダの見極め、人の研修、改善チームの編成、改善活動の実践と普及、社内改善賞の立案などを経営トップの理解を得ながらいかにして進めたかを熱く語ってくださいました。「HIDA(AOTS)の研修がなければ今の自分はなかった」という発表者の発言に、来日研修がいかにインパクトの大きいものであるかを再確認しました。各同窓会の要職を務める方々も、「HIDA(AOTS)へのコミットメントが自分を動かすのだ」と熱く語っていたことが大変印象的でした。会議ではそれぞれの同窓会の強みを活かして地域内の他の同窓会を支援できるよう、情報共有を強化することが決議されました。そして会議終了後数日のうちにメーリングリストが立ち上がり、協力プロジェクトに向けた意見交換が行われています。今後の益々の経済発展が期待されるラテンアメリカ地域の新しいFELAASに期待したいと思います。また、今回の会議の併催イベントとして、メキシコシティおよびサンパウロの同窓会と連携、協力し共催で日本から松田啓寿講師を派遣し2都市で巡回セミナーを行いました。セミナーは「企業のメリットになる問題解決法とは」をテーマにFELAAS会議開会式出席者ら(メキシコシティ)各国同窓会代表による活発な意見交換行われ、メキシコシティでは2日間で約60人、サンパウロでは1日で約85人が参加し、高い評価を得られ、日本式問題解決法の注目度の高さがうかがえました。[HIDA総合研究所 海外戦略グループ 齋藤 香]

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