HIDAジャーナル 2013 SPRING

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11HIDAジャーナル No. 2 ● SPRING 2013私は昨年の11月13日から22日までの10日間、HIDA関西研修センターで行われた「アジア産業排水処理・施設管理研修コース(略称:PAWW)」に参加しました。私は、VKS社に入社してすぐの1994年12月から約半年間と2001年11月の約1カ月間、AOTS(現HIDA)の制度を利用して日本で研修を受けているので、HIDAの利用は今回が3回目になります。PAWWは、製造工程における水循環技術や中水利用技術、工業団地等の排水処理施設における省エネ技術や再資源化技術、運営管理手法などを講義と見学を通じて学ぶ内容でした。実質8日間のプログラムでしたが、水資源を守るという基本的な理念と排水処理の考え方、これに必要な技術の概要を理解することができました。今回の研修は前回までと異なり汎用技術を学ぶものでしたが、技術の基礎となる考え方がいかに大切かを改めて感じました。単に技術やシステムを使うだけでなく、その土台や前提を知ることで、技術の必要性や決められたやり方を守ることの大切さが理解できるのです。さらには、何かトラブルがあった時にも社員が同じ方向を向け、組織としての力を発揮できるのだと思います。ところで、私は大学時代に2年間日本語を勉強したのですが、その時の友人からの紹介がきっかけでVKS社に入社しました。その当時ベトナムで日本語を勉強する人は多くなかったですし、何故日本語を選んだのか覚えていないのですが、日本語との出会いが私の人生を大きく変えたのは間違いありません。今の私は部下を指導する立場にあります。これらの貴重な経験を活かして、部下に日本のものづくりを理解させる努力をしていきたいと思います。私は昨年の11月7日から20日までの2週間、HIDA関西研修センターで行われた「ベトナム工場管理研修コース(略称:VNFM)」に参加しました。私も、アンさん同様VKS社に入社してすぐの1995年2月からの約半年間と2001年8月末から約1カ月間、AOTS(現HIDA)の制度を利用して日本で研修を受けており、今回が3回目の利用になります。私が参加したVNFMは、製造現場における品質(Q)、コスト(C)、納期(D)のレベルを向上させるための管理手法を習得することと、現場のムダや問題点を発見する目を養うことを目的としています。このため、QCDのレベル向上に有用な手法を講義で学び、それらが実際に現場でどのように使われ、どのような成果を上げているかについて、見学を通じて学ぶ内容でした。日系企業であるVKS社に勤務する私にとって、特に目新しい話ではありませんでしたが、実際に日本の会社が管理手法を実践し、効果を上げている様子を目の当たりにして、当社でも改善しようという意欲がわきました。このような機会を与えてくださった鳴海副社長に感謝します。ところで、今回の研修ではとても懐かしい人に会うことができました。1995年の一般研修で、6週間にわたり色々とお世話をしてくれた戸田さんです。彼は現在東京のHIDA本部で研修センターの設備等の管理をする仕事をしているそうですが、たまたま出張で関西研修センターに来ていて、17年ぶりに再会を果たしたのです。偶然とは言え、何か「縁」のようなものを感じました。これからは、技術やものづくりの考え方はもちろん、このような人の縁も大切にして、VKS社をますます発展させていきたいと思います。には継続が必要です。現在お二人は部長になられていますが、どのようなことを期待されていますか。彼らには、日本のものづくりの考え方や、その前提となる5S(整理、整頓、清潔、清掃、躾)、改善、それに安全教育等の指導・実践をしてもらいたいと思っています。ただ、彼らがこれを実行しようとしても、周囲にいる人間と共通の認識と理解がなければ組織全体に広げることはできません。そこで、マネージャークラスにも彼らの指示を理解する素地を作るため、改善セミナーなどに参加させています。ちなみに、先日ホーチミンで行われたHIDAの海外研修「水インフラ技術・運営管理コース」にも担当部署のマネージャー3人を参加させていただきました。効果的な技術や知識の波及にも配慮されているのですね。私は人材育成というのは特定の誰かを育てるだけでは不十分だと考えます。彼らが成果を上げられる環境とシステムを作ることも含めて人材育成だと思うのです。今後も彼らが仕事をしやすい環境とシステムを整備して、当社をさらに改善していきたいと思います。本日は大変勉強になりました。ありがとうございました。最終発表を行うアンさんレさん(左)と当時の一般研修担当者技術の基礎となる考え方を再認識 総務部長兼管理部長 グエン・ホアン・アンさん日本企業の事例を見て実感した改善の効果 製造部長 グエン・タン・レさんVOICEVOICE

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