HIDAジャーナル 2012 AUTUMN
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7HIDAジャーナル No. 1 ● AUTUMN 2012当社では、以前からこれらを重要視していたのですが、強行スケジュールでの引越しとその後の混乱の中、それぞれの社員の気持ちに余裕が無くなっていたようです。それは大変勇気ある決断でしたね。ところで、御社は昨年JODC(現HIDA)の専門家派遣制度を初めて利用されましたね。はい。当社では昨年設計部門を立ち上げたのに合わせ、日本から専門家1名を受入れました。従来設計は全て日本の本社で行っていたのですが、年々受注量が増加している一方、納期は短くなっていることから、処理能力は限界に達していました。そこで、一部の設計を当社に移管するため、設計部門のリーダーを育てる目的で専門家派遣制度を利用したのです。専門家による指導期間は昨年7月から今年の1月までの約7カ月間で、中途採用した社員2名に対して2次元CADを用いた設計と関連知識を中心に指導を行いました。満足のいく効果は得られましたか。元々2人とも基礎的な知識を持っていたことに加え、事前に本社から社員が出張して彼らの力量を正確に把握できていたので、ポイントを絞って的確な指導を行うことができました。また、日本人が腰を据えて長期間指導できたので、期待通りの成果を上げることができました。結果には大変満足しています。ちなみに、彼らが戦力として十分育ってくれたので、近々新卒者を採用して3人目を育てる予定です。新卒者を一人前に育てるのは大変な苦労が伴いますが、クセがないので長い目で見るとメリットは大きいと思います。日本で研修することはお考えにならなかったのでしょうか。日本的な考え方を理解させることを目的とするのであれば、日本に行くことが大切なのでしょうが、今回は特に考えませんでした。というのも、全部が日本式である必要はないと思うからです。つまり、タイ人にはタイ人に合った働き方があると思うのです。具体的に何か工夫をされていることはありますか。例えば、設計部門は製造現場とのコミュニケーションが不可欠なのですが、何もしないと事務所内で働く人と製造現場で働く人が交流することはありません。そこで、当社では始業開始後に30分から1時間、事務所で働く人を現場に行かせて交流する時間を設けています。これは総務や経理の女性社員を含めた事務所内のスタッフ全員に課しています。それはユニークな試みですね。皆さんそう仰います。しかし、これが直接の要因かは分かりませんが、社内の雰囲気が明るくなりました。そして、社員の会社に対する考え方も変わってきたように思います。一番大きいのは困ったときにお願いがきくようになったことです。5月に工場を移転した際も、週末に引っ越しを行ったのですが全員が出勤してくれました。日本では当たり前なのでしょうが、タイでは極めて異例なことで、普通は休日出勤を頼んでも半分くらいしか受けてもらえないようです。また、厳密に比較したわけではありませんが、社員の定着率も良いですね。今後の抱負についてお聞かせください。タイにはまだ成長の可能性がたくさんあります。また、今の事業を拡大するだけでなく、柔軟な発想を武器に周辺分野にも貪欲に挑戦していきたいと思います。そして、これに伴う人材育成にはHIDAの制度を利用させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。こちらこそ、よろしくお願いします。本日はとても勉強になるお話を聞かせていただきましてありがとうございました。工場内の様子設計部門および総務・経理のスタッフの皆さん製品

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